只今絶賛制作を行っております、Headwayカスタムショップビルダー安井雅人が贈る渾身のコンセプトモデル第2弾!
その制作風景からこだわりや制作秘話をお届けするこの企画ですが、第二回はボディを箱にする工程とネックについてをご紹介いたします。
前回のブログ記事はこちら
■第二回は「ボディ」と「ネック」について掘り下げていきます。
・ボディ厚と音を決めるブレーシング
まずは前回選定を行った材料を用いてボディ制作が着々と進められております。
前回、材料を決めるにはブレーシングパターンを決め、どんな音に仕上げたいかイメージしながら進めていくと安井から話しがありましたが、それでは今回のコンセプトモデルではどんなブレイシングパターンを採用しているのでしょうか。
そして、ボディの厚みにも工夫があるようですので、語っていただきました。
安井「今回のコンセプトモデルでは2020年Headwayマスタービルダー百瀬恭夫が新たに開発した、セミフォワードの「34ブレーシング」を採用しています。
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▲トップ材に34ブレイシングのパターンを書き込んでいく。
34ブレージングは低音の迫力が出やすく、軽いタッチでも豊かに鳴る特徴を持っています。
今回は材料選びから34ブレージングの特徴に合わせた設計を盛り込んで制作しています。
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▲これから組み合わされるボディのトップ・サイド・バックの材料。
ボディ設計の中でも「ボディの厚み」にも着目し、今回のコンセプトモデルでは生音の音量・響きは生かしながら可能な限りボディ厚を薄く設計しております。
通常のHeadway「HC(カッタウェイモデル)」モデルに比べ約3㎜薄いボディ厚になっておりますので、次回ボディがもう少し完成に近づいたところで通常の「HC」モデルと比べてみましょう。
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▲型にはめ込まれ組み合わせる準備の整ったサイド材。これからここにトップ材・バック材を組み合わせていく。
これにより、薄いボディは高音域に煌びやかさが出る為、今回採用した34ブレーシングの迫力ある低音にバランス良く高音域を加える狙いがあります。
また、ボディ厚を薄くすることで、取り回しが良くなりエレキギターからの持ち替えやスタジオでの録音の際にも違和感なく扱えるようになります。」
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▲トップ材・バック材を準備されていたサイド材と組み合わされ接着されている状態。
・弾きやすさにかかわるネックグリップ
ギターの弾きやすさに直結するのがネックグリップです。
Headwayではモデルにより様々なネックグリップを採用しておりますが、今回のコンセプトモデルではどのようなネックグリップになっているのでしょうか。
安井「今回のコンセプトモデルではテクニカルなプレーを行うソロギタリストや普段はエレキギターを弾くことが多いユーザー様にも違和感無く弾いてもらう為、ネックも薄くプレイアビリティの高い「エクストラスリムUネック」を採用しております。
エクストラスリムネックはこちらも2020年からHeadwayが新たに制作を始めた、握りやすさとプレイアビリティの高さを追求し薄く仕上げたネックグリップです。
握り心地が今までのネックグリップとは明らかに異なるので、ぜひユーザー様に弾いて頂きたいネックグリップです。
Headwayのネックグリップについて詳しくはこちら
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▲一番左が今回採用しているエクストラスリムネックの1Fでのグリップ厚です。
エレキギターと同等レベルのネックグリップ厚を実現することにより、エレキギターと併用するプレイヤーの方にも扱いやすいネックグリップに仕上がっております。
また、通常ネックグリップを薄くするとネックの強度が低下することに繋がりますが、「エクストラスリムネック」にはカーボンサポートを施した「ハイストレングスネック」を採用しておりますので、強度面でもしっかりとしたネックになっています。
サウンド面でもハイストレングスネックは効果を発揮し、強くしっかりとしたネックになる為、音の立ち上がりの良さとダイレクトなネックの鳴りに加えサスティーンの良さにも貢献しています。」
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▲中央にはトラスロッドが仕込まれており、左右の黒いラインがカーボンサポートになります。
着々と作業は進み、作業はこのあと塗装へと向かっていきます。次回は安井こだわりの着色・塗装とその前段階を解説していきます。
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